実録!マジボイス実現委員会 ライターのヨッピーさんが改善会議に潜入!

「便利!最高!」みたいな声を期待していたのに一体なぜ?「座椅子」作ったらご意見がたくさん

ライターのヨッピー
こんにちは。ホームセンター大好きライターのヨッピーです!

本日はみんな大好き驚安の殿堂ことドン・キホーテ属するPPIHグループ(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)のマジボイス実現委員会からリアルな現場レポートをお送りします!

「マジボイス実現委員会」とは「マジボイス」に寄せられたお客様からのご意見に対して、マジの本気で対応し、商品改善を行っていく組織だそうです。
商品改善の一例
例えばこちら!これ、わかる~~~!
「新品買ったのになんか変な匂いするぞ!?」みたいな商品ってありますよね~~!
今回は製造工程の薬品が原因という事で残留濃度を下げることで改善したそうです。

そんな風に「マジボイス」に「ここをもっとこうしてくれ~!」みたいな改善案を送ると、「マジボイス実現委員会」の議題にあがり、マジで本当に改善するのが「マジボイス実現委員会」の役割なのですが、本日はこの、「マジボイス実現委員会」でどういった事が話し合われ、どういった流れで商品が変わっていくのかをレポートしたいと思います!

今回取り上げる商品は……、これだ!!

潜入した会議での対象商品

  • ド情熱
    もっちリラックス低反発座椅子
    商品コード:4549777522804
ヨッピー
この商品の
実現会議潜入してきました!
畳んだ状態
こちらの商品はこんな風に畳んで運べるそうです。
コンパクトで確かに便利かもしれない。

さあ、この商品のどこにお客様の不満があるのか、司会進行の岩崎さんの説明を聞いてみましょう。
マジボイス実現委員会の様子
岩崎さん
司会進行
それでは、低反発座椅子についてマジボイス上で集まった、お客様からの評価を見て行きたいと思います。
「マジボイス」のアンケートから抜粋
岩崎さん
司会進行
「いいよ!」「ビミョー」のうち、「ビミョー」率のほうが高くなってしまっているので、これを改善するのが本日のテーマです。
続いて、お客様からのコメントです。
お客様
リクライニング機能が欲しかった(30代女性)
お客様
背もたれが倒れないことや、座面の小ささですぐに疲れてしまう。短時間なら良いかもしれないが長時間は無理。(30代女性)
お客様
背もたれが小さい。子ども用かと思った。(20代女性)
お客様
クッションとフレームがズレやすい。(50代男性)
岩崎さん
司会進行
これらをふまえると、

・座面が小さい
・背もたれが低い
・リクライニング出来ない
・クッションとフレームがズレて居心地が悪くなる

といった意見が出ているようです。もちろんポジティブなご意見も頂いていて、「持ち運びしやすい」「コンパクトで邪魔にならない」といったご意見も来ています。
実際に座ってみる参加者
「そんなに座りにくいの?」とワラワラ寄って来る出席者の皆さん
岩崎さん
司会進行
では、MDの見解をお聞かせください。率直に、「背もたれを高くすることは出来るか」「座面を広くすることは出来るか」という話になってくるかと思うのですが。
担当MDの篠原さん
篠原さん
担当MD
はい。結論から言えば出来ます。ただし、もともと「コンパクトで簡単に持ち運びが出来る」というコンセプトで開発した座椅子なのに、座面を高くして座面を広げたらコンパクトじゃなくなって、「それ、普通の座椅子じゃん」ってなりますよね。
ヨッピー
おっしゃる通りすぎる。
篠原さん
担当MD
そしてリクライニング機能を持たせることも出来ますが、当然コストがあがって2990円では収まりませんので価格があがります。

背を高くして、座面を広げて、リクライニング機能をつけて、それで5,000円くらいとなると、さっきも言った通り、「それって、普通の座椅子でしょ?」っていう。

それならわざわざオリジナルを開発せずに、メーカーさんから商品を仕入れて展開するべきなのではないかと。
ヨッピー
すいません、今ちょっと気になってググったら、〇〇〇さんはリクライニング機能付きで2,980円の座椅子を売ってるのを見つけたんですが……。
担当MDの篠原さん
そしたら一瞬皆さんの動きがとまり、「え?まじで?」みたいなテンションで一斉にパソコンを叩きはじめたので笑いました。
「価格で負ける」というのはプライドに関わるのかもしれない。
他の参加者
なるほど……。この座椅子は確かに安いんですが、折り畳みの機能があるわけではないですね。
ヨッピー
ああそうか。折りたためるのがウリなんですもんね。話の腰を折ってすいません。
他の参加者
これは僕の考えではあるのですが、今回の商品のように、ウリである「コンパクトさ」を評価して「これは良いな」とお買い上げいただいているお客様も少なからず居る中で、他のお客様の意見を採用して大きなものに変えてしまったらもともと持っている商品の良さ・特性を殺してしまうじゃないですか。

そういうものついては、商品そのものを変えるのではなく、パッケージを変えて「こういう商品ですよ」というのがもう少し伝わるようにするなど、お客様とのコミュニケーション方法を考えた方が良いのではないかと思います。
篠原さん
担当MD
そうですね。確かに、お客様の声にあった「フレームとクッションがずれる」というような不具合に関しては製造工程の工夫で解決できるものだと思いますし、そういったものの改良はどんどんするべきだと思うのですが、商品の特性そのものを変えてしまうようなものについては「じゃあ変えましょう」みたいに単純なものではなく、もう少しアプローチの仕方を考える必要があると思います。
岩崎さん
司会進行
うーん、イチ消費者として、ヨッピーさんはどう思います?
ヨッピー
ええ……!そんな、僕みたいなド素人がモノ申すのはおこがましいんですけど、本当に素人の意見として、やはり「座椅子」って聞くと、実家にあるような、背中がカチカチッてリクライニングするやつを連想するかなと。

もちろん店頭で試してから買うお客さんならそれでも問題ないと思うんですが、展示品が出て無かったり、パッケージだけ見て買うお客さんが家に帰ってリクライニングしなかったら「あれっ?」って思うのは確かにありそうな気がします。

なのでさっきおっしゃってた「パッケージを変える」っていう案のひとつとして「座椅子」っていう言葉を使うのをやめるとかは方向性として正しいのではないかと。
他の参加者
そうですね。「リラックス」っていう言葉も良くないような気がしますね。「リラックス」って聞くとゆったり、のびのび使えそうな響きがするじゃないですか。でも実際はかなりコンパクトな商品ですし、「お手軽」みたいなイメージにした方が良いかもしれない。
岩崎さん
司会進行
パッケージを変えるとなるとどれくらいの時間がかかりそうですか?
篠原さん
担当MD
そうですね。ロットがあるので半年くらいですかね。二か月くらいで新しいパッケージデザインを作ってしまえば、半年後には新しいものが出来るかと。
岩崎さん
司会進行
わかりました。では少しでもお客様の誤解を防ぐような文言・デザインに変える方向でいきましょうか。
篠原さん
担当MD
わかりました。デザインチームと進めていきます。

マジボイス実現委員会を終えた感想

ヨッピー
「商品の特性を変えてしまうような変更は、その部分を気に入っていたお客様を切り捨てることになる」というのはもっともだなと思いました。あとは他社製品の値段にやたら敏感なのは面白いなーと他人事のように見ておりました。みんなそれぞれのフィールドで戦っておる。
いやー、商品開発は大変ですな!
本日のまとめ
  1. 01
    「座椅子」「リラックス」といった言葉を聞くと、リクライニングしてのびのび使えるような商品を連想してしまうのでマッチしていないのではないか
  2. 02
    お客様の要望に答えることは、商品の長所を無くしてしまう事に繋がることもある
  3. 03
    適切な商品名、パッケージにする事でお客様のがっかり感を減らしていこう
  4. 04
    MDはとにかく他社の値段に敏感
この記事のライター
ヨッピー
大阪府生まれ。「オモコロ」「トゥギャッチ」「ぐるなび」「Yahoo! Japan」「ライブドアニュース」など、さまざまなWEBメディアで活躍中のライター。「WEBでウケること」の第一人者として、タイアップ広告案件なども多数手がける。